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いつも、ホームページをご覧いただきありがとうございます。溶剤解説シリーズでは塩素系を2回に分けて紹介しましたが、今回は同じハロゲン系で種類が違う「臭素系溶剤」を簡単に解説してい行きます。気になることがございましたら。お気軽に問い合わせください。
・臭素系溶剤とは?
簡単に言うと、臭素系溶剤とは文字通り「臭素が入っている溶剤」という風に覚えていただければ問題ありません。
※厳密には臭素原子
・臭素系溶剤の種類
・1-ブロモプロパン
基本的には臭素系溶剤はこの1つだけ覚えていただければ問題ありません。1(イチ)とついていますが、「2-ブロモプロパン」など、ブロモプロパンは色々ありますが、今回の解説では1-ブロモプロパンだけを覚えていただければ問題ありません。
・1-ブロモプロパンには引火点がある
実は、この「1-ブロモプロパン」引火点が存在いたします。「塩素系」や「フッ素系」の溶剤は引火点がないことが特徴でした。しかし、この「1-ブロモプロパン」には71℃という引火点が存在します。でも、引火点が存在しますが燃えないのです。どういう意味か以下の通りに説明いたします。
簡単に説明すると、上記の図で表してます。引火点71℃なので、溶液が71℃の状態で火を近づけると着火します。着火しますが、臭素の効果によって、すぐ消火されます。そして、また火元があると着火し、また臭素の効果で消火する。このサイクルがずっと回っていて、結果的に連続して燃えないということになります。燃えるということ事態が持続しないと、燃えないということになります。
・普段、目にする「臭素系洗浄剤」とは?
皆さんがよく目にするものは、「1-ブロモプロパン」よりも「臭素系洗浄剤」をよく目にすると思います。その中身は「1-ブロモプロパン」の溶剤と「安定剤」が入っています。この「安定剤」を入れることによって、1-ブロモプロパンが化学反応を起こすのを防いだり、1-ブロモプロパンで鋼材などが錆びるのを防ぐ役目があります。
ここで、説明したいのは上記の表は「アブゾール」と呼ばれる臭素系洗浄剤のSDSになります。上記の表を見ていただくと、引火点なしと記載されています。1-ブロモプロパンには引火点がありますが洗浄剤化した時は、SDS上は引火点なしと記載されています。
※SDSとは
→ SDSとは、「安全データシート」のSafety Data Sheetの頭文字をとったもので、事業者が化学物質及び化学物質を含んだ製品を他の事業者に譲渡・提供する際に交付する化学物質の危険有害性情報を記載した文書のことです。
・臭素系洗浄剤の製造メーカー
主な製造メーカー、商品名は以下の通りです。
・第1回目まとめ
1,臭素系溶剤の種類は「1-ブロモプロパン」
2,「1-ブロモプロパン」には引火点があるが、燃えない
3,基本使用するのは「臭素系洗浄剤」である。
以上が第1回目になります。第2回目は特徴と共通点になります。
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