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ホームページをご覧いただきありがとうございます。今回は溶剤解説の第2回目フッ素系溶剤の特徴と用途について解説していきます。まだ第1回目をご覧になっていない方は、第1回目をご覧いただいたうえで、第2回目をご覧になることをお勧めします。
↓↓ フッ素系溶剤第1回目 ↓↓
フッ素系溶剤の用途
1.脱脂洗浄
2、精密部品やプリント基板の洗浄
3、水系or炭化水素系での洗浄後の乾燥仕上げ
フッ素系溶剤の特徴
・乾燥が早い
用途でも述べた様に、乾燥が早いので生産性の面に関しては期待が持てます。乾燥が遅い溶剤の洗浄後の仕上げ乾燥で使用されてることも多いです。
・特化則や有機則非該当
フッ素系溶剤は有機則や特化則が非該当なため塩素や臭素のように規制等ございません。
・安定性が高い
塩素系溶剤や臭素系溶剤は水などが混入したりしてしまうと化学反応を起こし液分解という現象が起き、製品不良や機械のトラブル原因になります。それに比べてフッ素系溶剤は液分解を起こしにくい溶剤のため水系の洗浄後の仕上げ乾燥でも使用されます。
・塩素系や臭素系と比べて毒性が低い
フッ素系はハロゲン系溶剤(塩素・臭素)の中で毒性が低いです。先ほども述べた通り毒性が低いため有機則や特化則に非該当です。
・塩素系と臭素系を比べると価格が高く、洗浄力が中程度
【価 格 比 較】
価格比較で行くと、塩素を1とすると、フッ素系はメーカーによりますが5~10倍の価格になります。
【洗浄力比較】
どれくらい違うかというと、塩素と臭素はだいたい同じぐらいなのですが、そこと比較してしまうと洗浄力は中程度になってしまうのですが、フッ素系溶剤というのは従来の「炭化水素系」の溶剤と同じ能力があります。塩素と臭素が洗浄力が強すぎただけということになります。
・洗浄力が中程度なためプラスチックやゴムへの影響が小さい
洗浄力が中程度はデメリットだけではありません。適度な油脂類の溶解力を持っているので、プラスチックやゴムなど樹脂系の洗浄でも使用されます。主にプリント基板や精密部品の洗浄でも使用されます。
以上が第2回目のフッ素系溶剤の特徴と用途について解説いたしました。第3回目は第1回目でお話をしたフッ素系溶剤の「歴史」について解説いたします。このフッ素系の「歴史」の何が重要なのかを解説していきます。フッ素系溶剤についてもっと知りたい方やご検討されている方などお気軽にお問い合わせください。